ケルト海における浮体式洋上風力の先行モデルの確立

エレバス(Erebus)プロジェクトは、ウェールズのペンブロークシャー海岸から南西約44km、水深最大75mの海域に位置する、100MW規模の浮体式洋上風力開発です。本プロジェクトは、TotalEnergiesとSimply Blue Energyによる合弁会社であるBlue Gem Windが推進しています。

本プロジェクトでは、WindFloat®プラットフォームに7基の風車を設置し、英国の9万世帯以上の年間電力需要を賄う再生可能電力を供給する予定です。Erebusは、2020年に海域リース契約を取得し、2023年にはウェールズ政府の認可を受け、AR7ラウンドにおいてContract for Difference(CfD)を獲得しました。これにより、ケルト海における初の浮体式洋上風力プロジェクトとなります。

Erebusは、プリンシプルパワーがこれまでに培ってきた豊富な実績と経験を活用することで、プロジェクト遂行に伴うリスクの低減を図ります。また、産業化が進んだ最新世代のWindFloat®を導入することで、ウェールズ、コーンウォール、そしてイングランド南西部における浮体式洋上風力の大きな可能性を切り拓いていきます。

発電開始

2030

プロジェクト設備容量

100 MW

風力タービン

非公表

風力タービンの設備容量

非公表

設計耐用年数

25 年

離岸距離

44 km

水深

70 m

年間電力供給戸数

90,000

プロジェクトスポンサー

Total Energies, Simply Blue Energy

資金調達

非公表

認証

Bureau Veritas

ケルト海における浮体式洋上風力の可能性を切り拓く

英国の気候変動委員会(UK Committee on Climate Change)は、国の温室効果ガス排出ネットゼロ目標を達成するために、2050年までに少なくとも75GWの洋上風力設備容量が必要になるとの見解を示しています。技術的な浮体式洋上風力のポテンシャルは最大で約50GWに達すると推定されており、ケルト海は、豊富な風況資源と、ウェールズおよびイングランド南西部の港湾へのアクセスにも恵まれていることから、英国における浮体式洋上風力の最も重要な有望海域の一つとして認識されています。

産業面では、ORE Catapultの分析によれば、ケルト海で1GWの浮体式洋上風力が導入された場合、2030年までに3,000人以上の雇用を支え、ウェールズおよびコーンウォールにおいて約6億8,200万ポンドのサプライチェーン価値を創出する可能性があるとされています。こうした背景から、100MW規模のErebusは、ケルト海および英国全体にとって中核的な投資案件と位置付けられています。

本プロジェクトの名称は、1826年にペンブローク・ドックで建造され、その後1830~1840年代に北極および南極探検に用いられた艦船「HMSエレバス」に由来しています。この名称には、地域が長年にわたり培ってきた海事および産業の伝統が込められています。

Allocation Round 7(AR7)におけるContract for Difference(CfD)の獲得により、Erebusプロジェクトの事業環境の不確実性は大きく低減され、最終投資決定(FID)に向けた前進が可能となりました。第1フェーズの運転開始は現在、2029~2030年頃を見込んでいます。

「私たちは、Principle PowerをErebusチームの一員として迎え、WindFloat®技術を採用できることを大変嬉しく思っています。既存プロジェクトのパイプラインを通じて培われたPrinciple Powerの豊富な経験を高く評価しています。本プロジェクトは、ケルト海のウェールズ海域における浮体式洋上風力の展開に向けた重要な一歩となるものです。」

- Mike Scott(マイク・スコット)、Blue Gem Wind プロジェクト・マネージング・ディレクター